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(C)広域計画:広域市町村圏計画の法制化 広域連合は、立法機関と執行機関の双方の役割機能をもっている。広域連合に広域計画の作成が義務づけられたのは、目標の明確化、広域調整を図りながら広域行政を円滑に行うためとされている。広域計画には、広域連合が遂行する事務、構成自治体の役割分担、連絡調整を必要とする事務についても定めることになっている。従来、市町村の広域計画については、要綱により圏域設定される広域市町村圏とその計画立案機構として一部事務組合や協議会が設けられてきた。 しかし、広域圏計画を立案するだけで実施する権限をもたないこれらの広域機構とも、広域行政サービスの提供を実施するだけの一部事務組合とも異なり、広域連合は広域市町村圏計画の立案から実施までを義務づけることにより、広域連合だけでなく、その構成自治体が広域計画にしたがって事務処理・サービス提供をしなければならない。しかも広域連合の長は広域計画の実施に際して、連合議会の議決を経て構成自治体に対する勧告権を持っている。あえていえば、広域市町村圏計画に法的効果が生むことにより、一部とはいえ広域計画に実態をもたらすことになったといえよう。 4.事例研究:大分県大野広域連合 ここでは、まず最初に大分県の広域行政の概略と市町村に対する分権の試み、つぎに広域連合の事例研究として大野広域連合の設立背景と経過を検討する。 (1)大分県における分権の試み (a)大分県の広域行政 大分県の人口は、1995年で約123万2千人(1990年国勢調査比べて5,600人減)で、全人口の35パーセントにあたる42万7千人が大分市に集中している。面積は6,337km2、世帯数は434,566世帯で、市町村数は58市町村(11市37町10村)の小規模県である。その他の主な指標は、財政規模は歳入が6,719億8,700万円で歳出が6,473億3,600万円、県会議員数47人、県職員数の36,735人であるが、県民一人当たり所得が251万000千円と九州では福岡県についで第2位と全国的にも低くはない(人口以外の数字はいずれも1994年)。また、歴史的にも江戸期には13の藩があり、県民性として独立心や競争心も旺盛で、1村1品運動(1979年に始まった)の成功にもつながったといわれる。しかしながら、全県的な過疎化
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